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市立病院の運営って、お金の話だけではないと思います。 [市政の話題]

江別市議会の第1回定例会(3月議会)は、終盤に入っています。
予算特別委員会は、ひと通りの審査を終え、今日19日は委員会での結審です。

日本共産党議員団からは吉本和子議員が予算特別委員として審査に参加しており、私は傍聴してきました。
16日(金)には理事者質疑ということで、市長を読んでの質疑が行われています。
傍聴者が多かったので、私は別室で聞いておりました。

17日の新聞報道で、江別市立病院の経営状態に不安を感じられた方もいらっしゃったのではないでしょうか?
病院のことで、経営面=お金のことが前面に出ると、これはちょっとなんだかな~と思うところがあります。
この日の理事者質疑の要点は、市の「一般会計」から「病院事業会計」に繰り出しが行われることによる市の財政運営への影響ということで、市立病院の経営自体ではなかったはずなんですが、どうもそちらの方向に流れ気味だったようです。

「赤字の市立病院」の新聞タイトルがありましたが、これは江別市に限ったことではありません。
この間、国が決めた診療報酬改定の下で、各地の公立病院の経営は厳しくなっており、赤字も決して珍しいものではありません。
そもそもが、公立病院として不採算部門を担っているので、一般会計からの繰り出しはルールとなっていて、国からの交付金も入っています。
ですので、一般会計から病院事業会計への繰り出しも、「ルール分」があります。
そこのところをごっちゃにして考えないよう、気を付けなければなりません。

不採算部門というのは、例えば救急医療とか産婦人科・小児科・精神科といった、江別市立病院でも市民から頼りにされている診療科です。
しっかり守っていかなければならない部門です。

もちろん、江別市立病院の経営状態は、現状では決して楽ではありません。
かなりギリギリのところで頑張っている状態といっていいと思います。
それでも、予算特別委員会で病院会計の質疑をしたときには、4月以降の診療体制の下での期待も感じられたやり取りだったので、しっかり応援していきたいと感じました。

すごく心配なのは、今回の診療報酬改定。
国は、国民が病院にかからないようにしようという基本的な姿勢を持っています。
高齢化が進むのですから、本来なら病院の需要も増えますよね。
ところが国は社会保障費が増えちゃ困ると考え、それを抑え込む予算を組もうとします。
特に公立病院には不利な傾向があります。
今回の診療報酬改定が、江別市立病院にどのくらいの影響をもたらすのか、しっかりと見ていかなければなりません。

医療スタッフのみなさんには、お金優先ではなく(そりゃ、ちょっとは考えてもらわなくてはなりませんが(笑))、市民が安心して病院にかかれるように力を発揮していただくことが、一番だと思います。

ちなみに、新聞記事には「委員側」として質疑のようすが書かれていましたが、委員全体がそんな風に思っているのではなく、そう発言した委員がいたと理解してください。
江別市議会の委員会審査では、ある委員の発言に同調する委員がいれば、その委員からも賛同する内容の発言がありますが、今回の委員会ではそんな雰囲気はありませんでした。

一般会計の基金の減少を心配する「委員側」の発言もありましたが、この間、基金は「江別の顔づくり事業」に使ってきています。
もしも市の財政がそんなに心配なら、「江別の顔づくり事業」こそ、建設費等が高騰しているのですから、考えるべきではないでしょうか?

10年ほど前、江別市立病院で内科医がいなくなったのと前後して、各地で医療の崩壊が社会問題になりました。
その時、自治体病院については議会の無理解な発言も大きな要因となったと言われていました。
そんなことを繰り返してはなりません。

大事なのは、市民とともに病院の状態を正しく理解し、どうやって市立病院と地域医療を守っていくのか、知恵を出し合う、ともによく考えることではないでしょうか?
市民と議会が正しく情報を共有し、建設的な話し合いができるようになると良いと思います。


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