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公務員の本領  [市政の話題]

昨日の第4回定例会初日の本会議で、平成24年度決算の認定議案は、日本共産党議員団のみが不認定を主張し、他の会派・議員の多数で「認定」と決まりましたが、引き続き決算審査に関わる記事を書きたいと思います。

今回は、市の職員のことです。

日本共産党議員団は、市民の利益をまもる立場で市政運営の問題点を指摘していますので、ブログの記事もつい、批判的な書き方が多くなってしまいます。
実際、納税に関わるひどいやり方や生活保護での間違った運用・水際作戦などに出くわせば、当然厳しく批判し、改めさせなければなりません。

でも、それじゃあ市の職員は私たちの敵なのか?悪者なのか?といえば、それはまったく違うということも、お伝えしておきたいんです。

自治体職員、江別で言えば市の職員は、日本国憲法第15条にあるように「全体の奉仕者」として住民の権利と福祉の実現のために働く存在です。災害時には、自分の家のことを後回しにしてでも、市民のために全力を尽くすことは、この間のことからもご存知かと思います。

本来は、住民にとって心強い存在、ともに歩むべき存在なんだと思います。

ところが、この間の新自由主義的構造改革の下で悪政に翻弄され、仕事の内容もやり方も、おかしな方向に進められてきているのではないかと思えます。

私は、市の職員には、もっともっと働き甲斐を感じられる仕事をしてもらいたい、市民に喜んでもらえることを喜びとして働く職員になってもらいたいと思っています。

以前にもお伝えしたように、江別市の職員は、とても少ない状態です。
市民のために働くべき職員が、非常に少ない状態で市役所は運営されています。

江別市の正職員(医療職を除く)は、
平成22年4月1日には794人(うちフルタイム再任用職員6人)、
平成23年には799人(うち再任用15人)、
平成24年には802人(うち再任用21人)となっています。

あれ?増えている…と思われる方もいらっしゃると思います。
自治体の実情をご存知の方は、基本的に減らしていく方向だと認識されていると思います。

国による集中改革プランのために、江別市では職員数を平成17年に845人だったところ、平成23年には806人にする(純減率4.6% マイナス39人)という目標を立てなければなりませんでした。
ところが、江別ではそれ以前から国の行革方針に従って職員数を少なくしていましたから、さらに減らし始めるととんでもなくきびしい状態になり、予想以上に定年前に退職する職員が出てしまいました。
職員数削減の目標年次前に目標以上に減ってしまい、むしろ職員を増やさなければならないという状況になってしまったんです。

決算審査の際の資料によると、人口1000人当たり職員数は5.71人、全国の類似団体(同様の人口規模、似たような産業構造の自治体のこと。江別の団体類型はⅢ‐1)84団体中64位です。
北海道内のすべての市町村のなかで、少ない方から2番目と、これまでの議会答弁でも確認されています。(夕張市より少ないと知った職員は、唖然としていました)

正職員が減り、一方で業務の委託や指定管理者制度の導入、臨時・非常勤職員の増加などが進みました。
平成24年4月1日時点で、正職員802人(フルタイム再任用21人含む)+短時間再任用2人に対し、臨時・非常勤職員は296人です。
市役所の窓口で、市民のみなさんに応対している職員の多くが臨時・非常勤職員だと思います。

正職員が、市民と直接かかわる機会がぐんと減ってしまっています。
市民とともに汗を流してがんばる経験が少ないまま育った職員が、徐々に増えてきています。
職員が少なくて、あっという間に管理職にならなければならず、大変な思いをしている職員もいます。
このような状態は、市民にとっても職員にとっても、決して良いことではないと思います。

それでも、がんばっている職員はたくさんいます。
耐震基準のないれんが造の学校の耐震化のために、耐震基準作りから始めて文科省に認めさせ、耐震改修を行っています。
市の土地を、民間のソーラー発電に貸し出す形をつくったのも、先進的な取り組みです。
雨が続いて心配な時には、休日でも川の水量をチェックしています。
ささやかではありますが、いったん上げた特定健診の受診料を引き下げたりもしています。
公共料金を滞納してしまって困っていた方に、親身になって相談に乗り、「〇〇さんには世話になった」と喜ばれている職員だっているんです。

派手ではなくても、地道に頑張っている職員は大勢います。
長く臨時・非常勤で働いている職員さんで、希望する方には、正職員として安定的に働けるようにすべきだと思います。
経験を積んで力をつけて、公務員としての本領を発揮できるよう、応援したいと思います。
市民のために頑張る職員を、もっと増やしたいです。

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